○佐藤ゆかり君 今後の東電の事業再建において、例えば最近では日本航空の再建で会社更生法が適用された直近の事例があるわけでありますが、会社更生法によりますと、一般の先取特権その他一般の優先権がある更生債権に分類されていますこの一般担保付社債は、先取特権や更生担保権に劣後する関係にある一般更生債権に分類されている損害賠償請求権よりも優位にあるという見方があるわけであります。
会社更生法上、この解釈で間違いないでしょうか。
○副大臣(小川敏夫君) 会社更生法上は、一般の更生債権よりも上位の一般の優先権がある更生債権として扱われます。
○佐藤ゆかり君 すなわち、会社更生法上の解釈によれば、東電は一般担保付社債である東電債の債権実現を保全しつつ、損害賠償の支払が生じれば更生計画において実質的に棒引きを依頼する対象となり得るのではないかと思われますが、いかがでしょうか。
○副大臣(小川敏夫君) 棒引きというのは、社債についてでございますか。
○佐藤ゆかり君 いや、損害賠償です。
○副大臣(小川敏夫君) 損害賠償の場合は、これは優先権の順位が高いものから弁済を受けますので、優先権が高い債権者において財産の全部が仮に弁済されれば一般債権者には配当がないというのが、これが一般の原則でございます。
○佐藤ゆかり君 ちょっと意味がよく伝わらなかったようなんですが、要するに、一般担保付債権である東電債と損害賠償請求権の優劣の順位について確認をさせていただいているんです。
今のお答え、先ほどのお答えでは一般担保付債権の東電債は優位にあるというふうにお答えいただいたと思いますが、それを受けて、仮に会社更生法を適用した場合に、更生計画においてこの損害賠償請求権は一般担保付社債である東電債よりも劣位にあると。したがって、会社更生計画において損害賠償請求権は、いわゆる棒引き交渉の依頼をする対象になり得るのではないかと、その点のお答えをいただきたいと思います。
○副大臣(小川敏夫君) 個々具体的には更生計画案によりますので、常にそれが同じというわけではございませんが、やはり一般債権は優先債権に劣後しておりますので、優先権の方が先に優位に弁済されると。ですから、一般論としましては、やはり劣後する一般債権は、弁済を受けない、あるいは優先する債権、計画案におきましてもやはり劣後した扱いになることがございます。
ですから、棒引きというのがちょっと何とも言えないところでありますが、会社更生法の場合には、それぞれの債権者ごとに更生計画案が出てそれを了承するということによって成立するわけでございますので、具体的な内容は更生計画案によりますが、一般論といたしましては、やはり劣後する債権は劣後するわけでございますから優先債権よりも劣ると。ですから、全額を満たすだけの財産がないとすれば、それは債権カットされる可能性が一般的には高い。それを棒引きと言うようなことであれば棒引きということになると思います。
○佐藤ゆかり君 まさにその点を確認させていただきたかったんですが、要するに、東電が損害賠償請求権に応じるだけの十分な資金がなければ、かぎ括弧付きの棒引きという対処もあり得るということになるわけだと思います。それが法的な解釈であるということが今確認できたと思います。
要するに、法律にのっとってやれば、一般担保付社債である東電債は守られるという、優先順位が高いという位置付けに法律的には保証されているわけでありまして、ですから、あくまで粛々と政治議論なしに法律論にのっとって、誰が損害賠償に応じる実質的な負担能力があるかということは、もうこれは最初から極めて明白なんですね。東電には限界があると。ですから、その残りの部分については、やはり最初から相当な政府負担を認めて、そして早急に東電と政府との負担割合の枠組みを策定し始める方が、前に進み出す方が、被災者の生活設計を前に進めるという意味でも、経済界も金融市場も安定に向かい、誰もが前に進み出せるはずなんですが、その財政上の覚悟ですね、これは野田大臣、ありますでしょうか、いかがですか。
○国務大臣(野田佳彦君) ちょうど昨日なんですけれども、閣議決定がございまして、文部科学省に設置されました原子力損害賠償紛争審査会、この審査会において原子力損害の範囲の判定の指針などの策定が行われまして、事故との相当因果関係が認められるものについて、原子力損害賠償法に基づき損害に対して適切な賠償が行われることと承知をしています。その法の枠組みでは、第一義的には事業者である東電ということになります。そういうちょっと手順を踏んだ中での判断になってくると思います。
○佐藤ゆかり君 早急にやはり政府が方針を打ち出すということが一番大切であると思いますし、その中で国有化とは一線を画す対案もいろいろ出ているようですが。劣化資産、いわゆる廃炉のコストですとかあるいは損害賠償という、この問題処理の部分だけを東電から会社分割、切り離して、スペシャル・パーパス・カンパニー、SPCなどを設置して、そこで政府保証債を発行して損害賠償資金に充てると、賠償請求に応じると。そしてまた、その政府保証債の元利金支払の原資としては、当然ながら、新しい、生まれ変わった東電の、グッドカンパニーの東電から捻出をし、また電力会社十社合わせた共同基金を設けてそこから基金を拠出、それでも足りない部分は政府の負担だと、そういう順序はあると思うんですが。そういう提言も出ておりますが、財務大臣、最後にいかがでしょうか。
○国務大臣(野田佳彦君) 先ほど申し上げたとおり、枠組みとしてはやっぱり原賠法であって、第一義的には東電の責任でありますけれども、一番大事なことは被害に遭われた方々に適切な補償が行われるということでございますので、そういった面で万全を期していきたいというふうに思います。
○佐藤ゆかり君 ありがとうございました。これで質疑を終えます。
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